Google Arts & Cultureは、世界中の美術館やアーカイブに所蔵されている芸術作品や文化遺産の高解像度スキャン画像を提供する、検索大手Googleのハブです。同社の他のサービスと同様に、この高尚なプラットフォームもAIの実験を積極的に行っており、2種類の異なる料理を組み合わせたフュージョンレシピを生成する新しいツールをリリースしました。
なぜ、食べ物を味わう能力を持つ実際の人間のシェフからレシピを探すのではなく、AI にメキシコ料理と中華料理などの未検証の組み合わせを生成させたいのかは誰にもわかりませんが、好奇心旺盛な人のために、夕食に何を調理すべきかをボットが考えているかどうかを示す Food Mood ツールがあります。
Food Moodは2つの異なる料理スタイルのレシピをミックスしています
Food Moodは、Google Arts & Culture Labのアーティストたちが開発したGoogle AIの実験的アプリです。2つの異なる料理の要素を組み合わせて新しい料理を作れる、遊び心のあるフュージョンレシピジェネレーターとして宣伝されています。(念のため確認しましたが、これはGoogleの毎年恒例のエイプリルフールのジョークではありません。)
本物のシェフが長年の教育、インスピレーション、そしてキッチンでの汗水垂らすような努力を通して習得する技術を、Food Moodは生成AIの力で実現します。アーティストのエマニュエル・デュルゴニとガエル・ユーゴによって制作されたこの実験作品は、Vertex AI経由でGoogleのGemini 1.0 Proを使用しています。
このオンラインツールは使いやすく、とても直感的です。AIに、探している料理の種類(前菜、メイン、スープ)、人数、そして組み合わせたい料理の種類(2列の選択肢から選ぶことができます。国リストはかなり広範囲です)を伝えてください。
「Let's Cook」ボタンをクリックしてレシピを生成します(ランダムにレシピを生成することもできます)。
韓国とインドの影響をミックスした2人分の前菜を選んで試してみました。(私のテストでは、出来上がったレシピはそれほど複雑ではなく、自宅でも作れるはずです。)
これまでのところどう思いますか?
Food Moodでは、レシピをカスタマイズするためのオプションがいくつかあります。メインページのスライダーアイコンをクリックすると、AIにカスタマイズオプションが表示されます。例えば、ビーガン、ベジタリアン、グルテンフリーの食事を希望するかどうかを伝えられます。また、材料リストを自分で追加することもできます。自動提案メニューで最大3つまで選択できます。
クレジット: Saikat Basu によるスクリーンショット
最終的に出来上がったレシピが実際に食べたいものかどうかはさておき、このレシピページはGoogleのAIの進化を如実に表しています。おしゃれな名前、ステップバイステップの説明、調理時間、そしてプロのヒントが片面に分かりやすくレイアウトされています。AIが生成した、完成した料理の出来上がり写真(?)まで掲載されています。
クレジット: Saikat Basu によるスクリーンショット
各レシピに付属する免責事項にご注意ください。
この実験では、AIを活用してキッチンでの創造性を刺激します。レシピはキッチンやシェフによって開発されたものではありません。ご自身の判断で、常に食品の安全性を最優先にしてください。
AIクックブックはすでに存在する
誰もがインターネットでレシピを探すのに頼ってきました。AllRecipesやFoodComboといったサイトでは、既に手元にある材料を使ったレシピを検索できるようになっています。Food Moodはさらに一歩進んで、レシピが存在しない場合に自動的にレシピを作成します(ただし、味があまり良くないという注意点があります)。現実的に言えば、熟練したシェフにとってもそれほど難しくなく、少なくともAIに料理を頼んでいるという意識で作業に臨むことができます。AIが作成した料理本だと気づかずに購入するよりも、ずっと良いでしょう。